[note] ゲームシステムを自作する遊び。の前に(1):改造

ゲームシステムを自作するの楽しいよ! という話は以前から自分もちょいちょい話してたり、あちこちから聞こえてきたりもするわけですが。楽しいと言うけども実際どうやってその遊びに触れればよいのか? どこから入門すればよいのか? というあたりがちょっと気になったりしまして。

自分が昔やっていたことから、軽く訊ねてみた現在の環境まで、ちょっとずつ気の向くまま書き連ねてみたいと思います。

ゲームシステムを自作する遊び

そもそも「ゲームシステムを自作する」ってどういうことなのか? のあたりから。

ゲームシステムの構成要素は、大きくルールシステム世界観の二つに分けられます。更にそれらは細かな幾つかの項目に分類できます。大雑把なツリーを作ってみると、こんな感じです。

  1. ルールシステム
    1. 各種データ
    2. 成否判定
    3. 資源管理
    4. セッション運営
  2. 〈世界観〉
    1. 物語観
    2. PCの立場
    3. 障害
    4. 世界設定

ゲームシステムによってはもっと細分化することもできます(たとえば成否判定にはサイコロやカードなどの扱い、セッション運営はシナリオ構文やらコンポーネントの扱い等)が、ひとまず大雑把に捉えるならこんなもんかなという。まあ、叩き台です。

で。

ゲームシステムを完全自作するということは、これら要素の全てについて自分で考え、構築するということです。

最初からこれ全部をやろうとすると挫折します。やってみないと分かりませんが、やってみるとめっちゃ大変なことに気付かされます。特に頭の中にあるイメージを文章化する作業は、想像以上の工数を要することになります――たとえば誤読が生じないような構文の生成には相応の準備が必要だったりしますし、普段遊び慣れているゲームでも構造を整理するのは意外と難しいものです。

なのでゲームシステムを自作したいのだけどと相談されれば、僕は「最初は既存のゲームシステムの改造から手順を踏んだほうが早いよ」と答えています。

なにより「改造」あるいは「換骨奪胎」は、それ自体が一つの遊びだったりしますし。(本歌取りとかね)

実際、僕らの世代でも大量の『ソード・ワールドRPG』クローンが作られたものでした。東方の島国の戦士が使うチート技能「サムライ」「ニンジャ」とか、一度は通る道だったんじゃないかしら?(笑) 僕自身も最初は『ロードス島戦記コンパニオン』を改造して『ウィザードリィ』を作ったりしてました。

改造ってどうやるの?

俳人なら本歌取り、プログラマなら “Hello, World!” を基点としたり類似ソースを書き換える学習パターンで慣れてるんでしょうけど、この辺の説明もちょっと手間のかかるところで。

データの追加・改変

ゲームシステムが持つ様々なデータ、たとえば PC の種族や職業(クラス)、属性、経歴、個性、技能、魔法などがあります。これに新しいデータを追加したり、既存のデータを修正するなどの手を加える改造です。

よくある改造例としては、データの追加があります。クラスやスキルといったキャラクターの能力を追加して、自分の好きなネタをそのゲームシステムに組み込むわけです。今遊んでるゲームでちょっと変わったことがしたい、という欲求はこれでだいたい満たせます。

ルールの移植

複数のゲームシステムで遊んでいると、別のゲームのルールが欲しくなることもあります。判定の失敗でシナリオの進行が停滞しがちな時に「集中力/ヒーローポイントがあればなあ」なんてのはよく有って、ルールを追加して遊ぶことはよくありました。

こうして拡張ルールに採用されるもの、一頃は FS 判定とかもあったんですが、最近はどうなんだろう?

運営ルールの整備

これは近年になって増えたアプローチだと思いますが、たとえば SRS のフェイズプロセッション形式、あるいはサイコロ・フィクションのサイクル制などのセッション運営に関するルールを、そうしたルールの無いゲームシステムで使用する遊び方ですね。

現代のゲームシステムで遊び慣れた人たちがレガシーなゲームを遊ぶ際は、これやったほうが良いです。そうすることでレガシーなゲームが息を吹き返したりします。

物語観の拡張

物語観ってなんじゃらほい? と問われれば、これはぶっちゃけシナリオパターンです。そのゲームの設定世界で起こりうる物語のパターン、セッションで語られるべき物語のパターンのことです。

古典的なファンタジー世界に特撮ヒーローのノリを持ち込んだりするのは、こうした改造といえます。

PCの立場

たとえば「冒険者」と漠然と投げ出された PC に、何らかの組織のエージェントという肩書を与えたりする改造です。物語観とよく似ていますが、あちらがひとつの物語の決着までの流れを決めるものなら、こちらは物語への関わり方(始まり)を決めるもの、という違いがあります。

この改造は、データの追加を伴う場合があります。

障害の追加・整備

物語の過程に登場する、判定や戦闘などによってクリアすべき存在です。これにより詳しい設定を作ったり、今ある設定を改変したりする改造です。データの改造やルールの移植などと並行することもよくあります。

世界設定の改造

上記以外の世界設定の作成、改変というのも改造の遊びです。これはシナリオの都合で町の設定を詳しくする、NPCの属する組織から詳細な設定を掘り下げていく、なんて形で増えていくことがあります。

そんな感じで

ゲームシステムを自作する前に、まずは改造の遊びについてざっくりまとめてみました。

もちろん全然書き足りないので(笑)、時間ができたら続きます。