[掌篇] 49 : ロイヤルミルクティー

 夜の部屋、向かい合う男女。
 冷めてしまったティーポットから、注がれる独特の色彩。
「甘いね」
 どちらともなく、切り出した。
「でも、香りはしない」
「いつもそうだったわ」
「そうかい」
「そうよ」
 冬の夜は、本当に長い。

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